銀杏(いちょう)の予言 (加藤清正のエピソード)
加藤清正は、天守が完成して間もなく、
「ここに記念に銀杏を植えよう」
と言った。
家来がさっそく手配し、銀杏の木を二本植えた。加藤清正は、満足そうにその木を眺めながら、ぽつりとこんなことを言った。
「この銀杏が天守の高さに達したら、必ずや兵乱が起こるであろうな。」
時は過ぎて、明治10年(1877)、西南戦争が勃発した。西郷隆盛の率いる軍は熊本城を攻撃。
まさにこの戦いの前日、威容を誇った熊本城は炎上した。この時、銀杏はまさに天守の高さに達していたという。
天守閣消失時に、銀杏の大木も同時に焼けたが、そのあとからまた新たな芽が伸びて大きく育ち、現在は小天守の高さに届かんとしている。