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縁ある人の招魂祭参加を 西南戦争の従軍記解読 旧藩士が記した「明治10年延岡事情」

縁ある人の招魂祭参加を 西南戦争の従軍記解読 旧藩士が記した「明治10年延岡事情」

 延岡市山下町の古書店経営佐藤暢勇(のぶお)さん(62)が、西南戦争(1877年)で戦った旧延岡藩士による従軍記「明治10年延岡事情」を解読、1年かけて冊子にまとめた。

 延岡隊として従軍したのは、名前が記録されていない農民兵を含めると1396人。同隊は竹宮の戦い(熊本県)で大打撃を受けながら、高千穂、日之影などを転戦。戦死者は80人に上ったという。

 「明治10年延岡事情」は、旧延岡藩士の池内善蔵が1885(明治18)年に記した。佐藤さんは18年前、延岡市の今山八幡宮で行われている招魂祭で、関連史料を通して同書の存在を知り、昨年5月になって、305ページに及ぶコピーを入手したという。

西郷隆盛率いる士族の反乱から130年。同市である招魂祭の参加者が減少する中、従軍した旧藩士らと縁がある人たちに慰霊してもらいたいと、登場人物の索引を作成。佐藤さんは「うずもれた関係者の発掘につながれば」としている。

 原書は、江戸時代の言い回しで、漢字と片仮名で書かれていた。佐藤さんは、遺族らが読みやすいよう漢字にルビをふり、片仮名を平仮名に変えたほか、用語解説を付けた。同書に出てくる755人を五十音順に並べ、登場するページを記した索引も作成した。

 毎年、招魂祭に足を運ぶ佐藤さんによると、遺族の高齢化もあって招魂祭の参加者は年々減少。佐藤さんは「いずれ参加する遺族らがいなくなるのが心配。この解読書を通して、招魂祭に足を運んでくれる人が増えれば」と話している。


=2007/05/10付 西日本新聞朝刊より引用=