医聖・宗巴が劇に 西南戦争で人道活動
歴史の一偉業がこのような形で後世に伝えられていくことは、とても喜ばしいことです。
(くまにち.comより引用)
県内の七十五歳以上の高齢者らでつくる新老人の会熊本支部(伊佐二久代表世話人)は今年五月、熊本市の熊本市民会館で、西南戦争で敵味方の区別無く負傷者の治療にあたった医師鳩野宗巴(はとの・そうは)を題材にした舞台劇「医聖宗巴は立ち上がる」を上演する。出演者はほとんど素人だが「宗巴の博愛精神を多くの人に伝えたい」と張り切っている。
同支部の会員で元小学校校長の徳永武久さん(84)=熊本市清水万石=が企画。自ら脚本を書き、会員らに参加を呼び掛けた。「三年前、自宅近くに宗巴の胸像があるのを見つけて興味を持った。調べていくうちに宗巴の崇高な精神に心動かされた」と徳永さん。
細川藩御典医だった鳩野宗巴は一八四四(弘化元)年、熊本市妙体寺町生まれ。西南戦争の際、「西郷軍の兵を治療してほしい」と言う熊本隊隊長・池辺吉十郎の要請を、官薩両軍の区別無く治療することを条件に承諾。同市室園町の拜聖院を拠点に医師団を組織し、両軍の負傷者ら約二百人の治療にあたった。
舞台では、明治初期の熊本の人々の暮らしを交えながら、宗巴の半生を描く。同支部の会員をはじめ、鹿本郡植木町の劇団「U」の団員や日赤健康管理センターのスタッフ、幼稚園児ら計約五十人が出演する。演出は在熊の演出家迫田孝二さん(56)。
昨年十二月九日には宗巴ゆかりの拜聖院で立ち上げ式があり、同院の佐藤法道住職(78)が講話。続いて近くの竜山病院に移動し、舞台主題歌を全員で合唱し気持ちを高ぶらせた。
実行委員長で、西郷隆盛を演じる小山和作さん(75)=同市長嶺南=は「いじめや自殺、虐待などが相次ぎ、殺伐とした今の世の中こそ、博愛主義を貫き通した宗巴の精神が必要だと思う。若い人たちに宗巴の生き方を知ってもらいたい」と話している